教育プログラム

HOME > 参加者の声 > 2013年 > Detail

参加者の声

充実した北京大学での4か月
井伊 菜月 (アジア太平洋研究科修士課程)
参加プログラム:セメスター留学(北京大学国際関係学院国際関係学科)
時期:2013年9月~2014年1月


北京大学での学生生活

私が今回のセメスター留学において、経験したことは主に三点あります。まず一点目は、中国語の挫折です。これまで、2年1ヶ月間の中国語留学の経験があったため、留学前、中国語の心配はほとんどと言っていいほどしていませんでした。しかし、始めの一週間でその自信は音を立てて崩れ落ちました。中国語学校の教員はとてもきれいな普通語を話すのに対し、大学の教員はなまりがあって話すのも早く、加えて専門用語が入ってくるので、始めは40%ほどしか聞き取れませんでした。4ヶ月が過ぎ、耳はだいぶ慣れてきましたが、討論の場で私が使用する語彙は、まだ乏しく、中国人学生のような言い回しができません。しかし、4ヶ月、中国人の友人に囲まれて授業を受けたことは、大いに刺激を受け、これからの中国語学習の課題が明確になりました。
 
二点目は、積極的な中国人学生と共に講義を受けたことです。私の専門知識はまだまだ足りません。正直、授業中の討論の場で、話についていけず発言できなかったことも一度や二度ではありません。もちろん、今回の留学で得た知識は今後の私の研究に大きな助けとなるでしょう。しかし、私はそれ以上に、夜遅くまで図書館で勉強する学生が席を満たしていることや、授業討論で質疑応答の時間がくると、いくつも質問を用意しているクラスメートの姿を見て、自分の研究に費やす時間の少なさと、集中力の乏しさを痛感し、彼らを見習わねばと強く思いました。

三点目は、多くの友人との出会いです。今回のセメスター留学では、本当に良い友人に出会えました。北京大学国際関係学院の国際関係学科の学生はクラスメート同士本当に仲がよく、何度も「クラス会」がありました。私たち交換留学の学生は履修する授業が微妙に異なり、国際関係学科の学生と過ごす時間は少なかったのですが、私たちを誘ってくれ、積極的に話しかけてくれ、教室での居場所ができた後は、毎週教室に向かうのが楽しみでした。また、キャンパスアジアプログラムでソウル大学と東京大学から北京大学に来ている学生とも親しくなりました。彼らとは定期的に食事に出かけたり、一緒に上海旅行に行くなど、より深い関係を築くことができました。国籍問わず、「来学期は早稲田大学に留学に行くよ」と声をかけてくれる学生も少なくなく、帰国後にもこの関係を継続できる嬉しさを感じると共に、早稲田大学の規模の大きさを、宮崎から出てきた私はひしひしと感じました。 


北京大学留学初期、ある学生に「日中関係がこんなに悪いのに中国に来るなんて、君は勇敢だね。」と言われ、複雑な思いをしたことがあります。確かに2012年の反日デモ以降、ところかまわず「自分は日本人」だと言うことは気が引けた時もあります。しかし、私は、今回の留学を通して更に中国という国、中国人が好きになりました。国家間の関係に関わらず、私たち学生は自由に行き来し、豊富な交流をするべきだと強く思います。


昼食時の北京大学の食堂。座席がなく立ったまま食事をしている人も。

研究テーマの追及

私は、昨年の国慶節の長期休暇を利用して、自らの研究対象である中国朝鮮族が居住する延辺朝鮮族自治州を四泊六日で訪れました。北京から列車で24時間かけて、延吉市に到着。他に珲春、防川を観光しました。中国語、朝鮮語、そしてそれらが混ざり合った方言が飛び交い、町にはすべての場所に二ヶ国語が表記されており、朝鮮族の明るい生活態度を垣間見ることができ、今後の研究意欲が湧きました。

DSC00291DSC00326 また、「中国辺境と辺境問題」の担当教員である張植栄先生には、授業外の時間を使って貴重なアドバイスを頂くことができ、非常に感謝しています。私は、修士論文のテーマとして「中国少数民族のエスノ・ナショナリズムとは―延辺朝鮮族自治州の朝鮮族を事例として」を考えており、朝鮮族のエスノ・ナショナリズムを時系列ごとに研究しようと考えておりました。張先生は、以下の五点を調べるようにと助言してくださいました。                    中朝国境。私の後ろは北朝鮮。

まず一点目は、環日本海交流を研究すること。二点目は、1990年代の区域開発である图们江開発計画プログラムを研究すること。三点目は、朝鮮族と韓国、北朝鮮の国際関係を関連付けて考えること。四点目は、朝鮮族の教育、就職、出世等どのような流れがあり、ナショナリズムが形成されていくのか見ること。五点目は、朝鮮族がもつ主要問題を研究すること。朝鮮族の主要問題として、「高麗棒子」をめぐる族名論争、彼らの文化差異性を挙げてくださいました。
「民族と民族主義」の授業では、「中華民族は政治民族か、それとも文化民族か」というテーマでプレゼンテーションを行いました。この機会を通して、中国において「民族」という概念がどのようにして普及したか、中国政府の民族政策に対する考え方、日本人学者の分析等を知ることができ、修士論文の基礎となる部分の知識が増やせたことは、今後の研究に必ず生かされるでしょう。

最後に、北京大学図書館の豊富な蔵書を利用できたことも大きな助けとなりました。今回の機会を十分に発揮し、帰国後も研究に尽力します。


プログラム紹介
  • アジア太平洋研究科挨拶
  • プログラム概要
  • 組織・パートナー大学
教育プログラム
  • 教育プログラムの概要
  • 交換留学
  • summer_school
  • winter_school
  • CA集中講義
  • キャンパス・アジアEAUIプログラム関連科目
  • 認定証
  • 参加者の声
研究プログラム
  • 研究プログラムの概要
  • 共同研究プロジェクト
  • 研究成果
  • 早稲田大学
  • 早稲田大学アジア太平洋研究科
  • パンフレット

このページの先頭へ